文系未経験でも大丈夫?新卒SEの自己PRの書き方

    2017.08.30
  • プログラミングはできない、IT的な技術素養もない。それでもIT業界に入りたい!
  • でもIT業界に入るということはプログラミングができないといけないんでしょう?
  • 僕はプログラミングなんてやったことないし…

と嘆いて今一歩踏み出せない新卒の就活生達。この悩み、とても良く分かります。IT業界に入る人って学生時代にプログラミングを勉強していて、何ならWebサービスとかも自分で作っちゃったり。そんなインテリスーパーマンしか入れない業界なんでしょう?と。

断言します。新卒の時点でプログラミングができなくてもIT業界には入れます。業界にいるわたしの感覚ですが、前述のような学生のうちからプログラミングがバリバリできる人は、新卒でIT業界を志望する学生の中で0.5%もいないでしょう。

もちろんプログラミングができるということは業界を志す上で利点にはなりえますが、必須というわけではありません。というか学生時代にできるプログラミングなんて普通の学生生活を送っている人ならたかが知れています。「C言語のポインタが分かってます!」といった基礎的なレベルの学生は、採る方としては「ふーん」ぐらいにしか思っていません。新卒においては「プログラミング未経験お断り!」なんて企業はないといっても過言ではないでしょう。

ですから皆さん、安心して応募してくださいね。今回は、SE業界を未経験から目指す方の自己PRの書き方について紹介します!

異業種からのSE転職についての自己PR、志望動機の書き方については、こちらでまとめています。ちょっと辛口かもしれませんが、絶対に必要なことを書いてますので、ぜひ読んでください。
未経験からSE(プログラマー)に転職したい人の自己PRと志望動機の作り方

プログラミング未経験、技術なしの新卒がアピールするべき素養

ではプログラミング未経験、技術的な素養もないという新卒の方が、IT業界に入るためには、どんなことを自己PRすれば良いのでしょうか。いくつか観点があり、その観点ベースでそれぞれの自己PR例を見ていきましょう。

多人数で何かをやり遂げる力、マネジメント力

IT業界のプロダクト、サービスはたった1人の天才だけでは完成させることができません。大規模なプロジェクトともなれば500人以上の開発者に仕事を分配し、お互いに協力しあうことで一つの商品が出来上がります。となれば、個の力も重要ですが、たくさんの人とコミュニケーションを密にし、まとめ上げ、計画を実現する力というのが必要となってきます。例えば以下のように自己PRを作成してはどうでしょうか。

自己PR 例

わたしはたくさんの人をまとめ上げ、一つの大きな目標を達成することに生きがいを感じております。学生時代には、学校祭の実行委員のリーダーを務め、メンバー40人と共に、クイズ大会の企画運営をさせていただきました。メンバーを小さなチームごとに分けて、チームごとのAIと進捗を管理し、同時に運営費などの管理も担当させていただき、プロジェクトの推進と経理的な側面の仕事を学ぶことができました。人気番組「笑っていいとも」のコーナーのような企画を数点用意し、その結果、動員300人と大盛況で企画を完遂させることができました。日々各チームから上がってくる問題を管理し、どう解決に持っていくかのディレクション経験は、御社のプロジェクトを回す上でお役に立てると確信しております。

とにかく元気で、粘り強い精神力

IT業界の仕事はとかく激烈なものになりがちです。お客様からの難しい要求、短い開発期間、そんな逆境にあっても常にポジティブで仕事を前に進めることができる人柄は、ある意味技術を持った人よりも重宝されます。例えば以下のようにアピールしてみてはいかがでしょうか。

自己PR 例

わたしは何があっても諦めずに物事を実行する力に長けています。学生時代、体を鍛えマラソンをすることを趣味としておりましたが、夏休みの期間を利用して、北海道をマラソンで一周するという企画を成し遂げました。友人3人で函館から札幌、旭川、稚内、網走、釧路、帯広と広大な北海道を自分の足のみで走破いたしました。途中悪天候に見舞われたり、宿を取れずに野宿になったりと困難に直面しましたが、友人たちを励ましながら、逆境にあっても常に前向きにひたすら前へ前へと進んでいきました。膝がボロボロになりながらも精神力だけで走り続け、無事総計1200キロの道のりを走りきった際の感動は言葉にできません。この時の体験をブログとしてまとめ、たくさんのアクセスをいただいたことも良い思い出です。このように私の無尽蔵の体力と諦めない精神力は、御社のプロジェクトを回す上でお役に立てると確信しております。

高い問題解決能力

問題に直面した際に、いかに論理的にそれを解決できるか。たとえプログラミングができなくとも、汎用的に物事を解決する力があれば十分にIT業界で通用すると採用担当は思っています。卒業研究などをベースに、自分がどんなことに困り、それをどう解決したかをロジカルに説明すると、問題解決能力の高さを示すことができます。例えば以下のようにアピールしてみてはいかがでしょうか。

自己PR 例

わたしは何か課題があった際にそれをどう解決していくか考えることが得意です。私は「SNS広告について」というテーマで卒業研究を行っていましたが、アンケートのサンプル数が思いのほか伸びないという課題を抱えておりました。統計的にだいたい2000サンプル数程度取らねばならないのですが、効率的にサンプルを収集する方法を見つける必要がございました。そこで私はTwitterのアンケート機能を活用することで一般の人が飛びつくようなワードでアンケートを作成し、それを拡散させることでアンケートの収集を行いました。またFacebookやLINEなど「SNS広告」に日々興味を持っていそうな層に、同じくアンケートを拡散させ、目標としていた2000サンプルを達成することができました。このように、何かの課題があった際に、世の中に出回っている便利なツールをフル活用して課題を解決するのが得意です。この経験はIT業界に入った際にも必ずお役に立てると思っています。

未経験新卒がIT業界に入るための自己PRまとめ

いかがだったでしょうか。このように全く技術の素養がない方がIT業界に入るためには、「IT業界の仕事で必要な素養を洗い出してみる」→「その素養に合致した具体的なエピソードを用意する」というのが基本の流れになります。何もプログラミングが得意ということをアピールするだけがIT業界ではありません。卒業研究でも趣味でもサークルでもバイトでも何でも良いので、とにかく自分がIT業界にあっていて、今後伸びる可能性があるということをアピールすることが大事です。特に卒業研究のことを熱心にアピールすると、それだけで「真面目で勉強家の学生」と好印象を与えることができ、印象アップ間違いなしです。前述した3例を全て盛り込んだ自己PRが書ければ、たいていの企業の書類選考はすんなり通ると思います。

そのためにはまずは自分の経験を棚卸ししてみましょう。自分が学生時代にどんなことをやってきて、どんなことが好きなのかをリストに起こしてみましょう。そのリストの中から前述の3例にあてはまるようなエピソードがないか探してみて、あればうまーく自己PRに滑り込ませてしまいましょう。ここまでやってしまえば、あなたの内定はもう目の前にあります。ぜひ、未経験だからと尻込みせずにIT業界に飛び込んでみませんか?

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